2023年4月3日、宗玄寺の隣にある公民館の庭で、「夜桜ミニ・コンサート」をした。ここの桜は毎年ライトアップをし、みんなに楽しんでもらっている老いたる吉野桜なのだ。
1928年、昭和天皇即位御大典の儀式が秋に行われ、全国各地でお祝いの祝宴が催された時、村の役員たちが、「飲めや歌え」の祝典もさることながらと植樹した桜で、今年で95年になる。
コロナ・コロナで鬱陶しい時を過ごして来たが、ようやく下火になった。満開の夜桜の下で、楽しい一時をプレゼントしようと、仲間たちとミニ・コンサートを企画したのだ。
年寄が用意万端整えて、いよいよ18時30分。そぞろ集まってくれたのは20人。「お菓子」のプレゼントと「綿飴」のプレゼントを用意して、まるで落語の「寝床」のようなコンサートである。
集まって来た人たちは「完全防備の冬装束」。「花冷え」とはよく言ったもので、冷たい北風がまともに吹いて来始めた。楽譜は風でめくれるし、譜面台もひっくり返る。
3人のプレーやの合計年齢は230歳。大阪に「204ジャズトリオ」というバンドがあったが、それより歳では勝っている。
しかし、冷たい北風で、指はカチコバルし、唇は感覚がなくなるし。おまけに楽器は冷えてキー(周波数)が下がって、伴奏のキーと合わなくなるわ・・・・。演奏する者はもう「散々」な状態になってしまった。
それでも約1時間。「お菓子」と「綿飴」の義理なのか、ペンライトを振りながら、みなさん最後まで辛抱して聞いていただいた。
翌日、村の「カフェ」で、「夕べは良かったねぇー」との評判だったという。出会いに飢えていたのかもしれないし、コロナで3年間のあいだ、ライブコンサートが出来なかったからかも知れない。
身体の芯まで冷えて、晩ご飯も食べる気にならず、お風呂に入ったら、お湯がだんだんと冷えて来る。湯船に氷を放り込んだようなもの。2月から発症した膝の痛みはぶり返し、腰痛をぶり返した同級生のプレーヤーも。