パティ・ペイジが歌った『ふるえて眠れ』という歌を、マジックの伴奏に使ったりして、大変好きな曲なのですが、今まで一度も歌詞の意味を知ることはありませんでした。
先月、何の目的もなく「ネット・サーフィン」をしていたら、『ふるえて眠れ』という映画の DVD が売られていることを知りました。新品は高かったですが、中古が比較的安かったので注文しました。
2週間以上経って、品物はアメリカから送られてきました。何もすることのない一日があったので、早速映画鑑賞をすることにしました。
でも、セリフは全て英語です。途中で止めて、ネットでこの映画のあらすじを探しました。
Cahrotteという名の素敵な女性が、恋にやぶれて、寂しい人生を送っていくスリラー映画でした。
原作は『Hush Hush Sweet Cahrotte』という題です。英会話はさっぱりの私ですが、あらすじを頭に入れ、2回見ると、映画の中身を理解することができました。
この映画が作られたのは1964年。昭和39年ですから、私が大学3回生の時でした。あの頃、京都の新京極あたりには映画館がいくつもあって、 学割料金で洋画をよく見に行ったものでした。
それは学生寮にいた広島のI君が、
「せっかく京都にいるんだから、いろんなところを見に行ったり、知識を広げたり、そういう学生生活を送らないとだめだぞ」
と私に言ってくれたからです。
制作されたのはいつだったかは忘れましたが、『史上最大の作戦』とか『誰が為に鐘は鳴る』なども見ました。もちろん吹き替えはしてなかったので、画面の下に日本語のセリフが手書きのように出ているのを必死で追ったものたでした。
そんな頃にこの映画は作られたのですが、 でも、最近までこの映画を見ることはありませんでした。
パティ・ペイジの歌は知っていて、 マジックの BGM に使ったりしていましたが、歌詞の意味は知りませんでした。ネットで調べると便利ですね。
日本語の作詞がありますが、この映画を見て、 この歌が映画の主題歌であるということを頭において読むと、日本語の作詞は大分離れているような感じがします。
パティ・ペイジの英文を、それこそ翻訳サイトにかけて日本語に翻訳してみると、その方が映画の中身をよく表していました。
サックスのレパートリーの一つに仕上げてしまおうと思っています。その時どういう意味の歌であるかということを知っておくことは、より中身を表現することができますから。
かつて、「いらかの波は」という歌詞が『こいのぼり』の中に出てきますが、「いらか」とはどういうことなのかを知らない若い人たちがいたのにはびっくりしました。ついでに尋ねたのは、「とまやこそ の とま とは何か」と尋ねたら、もちろん何も知らなかったのでした。
時代が変わってしまったと言えばそれまでですが、わからないで曲を演奏しても聞いている人に伝わるかどうかはおぼろげないことですね。
60年前に作られた白黒の映画でした。 アメリカの住宅博物館になっている昔の邸宅を舞台に、ほとんどそこで撮影をされた映画。学生時代のことを思い出したり、歌詞の中身が初めて分かったことへの感動を、中古の DVD は私に教えてくれました。
2023.3.16