境内の景色が異様に感じる


例年より早く咲き出したサルスベリ(左)

コスモスとオニユリの競演などとは初めて見た(右)

 今年は「戻り梅雨」があったり、「猛暑」があったりと、気候が尋常ではない。「異常気象」と言ってしまえばそれまでだが、こういうことが起こることは予想され、警告されていた。が、その時にはもう回復させるにはとても困難な社会の仕組みになっていたのだ。一度便利な生活になると、100年も前の生活のあり方に戻すのは難しい。「お爺さんは山に柴刈りに。お婆さんは川に洗濯に。」という生活の有り様だ。

 そんな中で今年の寺の境内は「異様」とも言える景観である。例年は8月に咲く「オニユリ」があちらでもこちらでも満開。それでいて「アジサイ」はまだ花を残している。「ムクゲ」は今を盛りに咲いているし、おまけに「コスモス」までも咲いているのだ。「コスモスを前景にオニユリが咲いている風景」などはついぞ見たことがない。花たちの体内スイッチが異常動作をしたとしか思えない。

 かつては毎年7月20日になると「ニイニイ蝉」が羽化して、「夏休みが来たぞ」とばかりに鳴き始めるのに、近年は「ニイニイ蝉」の鳴き声はおろか、姿などを見たこともない。その代わりに、すっかり姿を見せなかった「キリギリス」が草むらの中で「ギイギイ」と鳴いているから、生態系がおかしくなっているのではないかと思ってしまう。少子高齢化で、公民館の庭は子どもが遊ばないので草が生えるは、高齢化で草刈りが大変になって、草ぼうぼうの土地があちらにもこちらにもだ。

グリーンランドの氷が溶けているという。気象だけではない。ウvsロの状況は世界を二分割にしそうだし、そのため穀物の供給がおかしくなり、物価は上昇している。この先どうなるのやら。『猿の惑星』にならねば良いが。


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