間もなくバレンタインデーがやって来る。日本ではチョコレートがプレゼントされて、世の殿方は、老いも若きも、ちょっぴり仄かな想いを持つのだ。仏教のお坊さんもチョコを頂くとまんざらでもないのだから不思議だねぇ。日本では、もうバレンタインデーは宗教行事ではなくて、世俗の楽しいイベントだ。
毎年ご近所の妙麗な女性からチョコレートが届く。珍しい物が入ったらその時にお返しをして、それぞれ年に数度「舌鼓」を打つのを楽しみにしている。御年数えで90歳。発掘した70年も前の16㎜映画の中に、高校の家庭科の先生として登場して来る彼女は、実に「見目麗しきマドンナ」で、夏目漱石の『坊ちゃん』を彷彿とさせる。
70年前、猛烈なアタックをかけられてゴールされたのも「さもありなん」だ。ご夫婦ともに健康で過ごされているから「佳きかな 佳きかな」だ。お二人にあやかって、一足早いバレンタインチョコを味わせてもらう。