知らないことは一杯ある そうだったのか二題 


 知らないことは一杯あるものだ。先日3ヶ月ごとの定期検診に行って、来月は4年振りに大腸カメラ、3月には造影CTと血液検査をすることになって、検査の予約手続きをした。たくさんの患者が来ていたので、しばし待つことになった。
 待合コーナーの一角に季節の花が生けられていて、黄色い蕾が半分開き始めた小枝が水盤に生けてあった。「何の花かな?」と目をやると、プレートに「さんしゅう」と書かれていた。『ひえつき節』に、♪庭のさんしゅうの木・・・♪とあるのを思い出して、「待てよ、デモあれは「山椒」が訛って「さんしゅう」になったと、自分で勝手に解釈していたが、帰って調べたら、「そうなんだ」というホームページが出て来た。民謡の発祥の地には「さんしゅう」の木は無いのだという。
 「さんしゅう」は春の兆しと共に黄色の可憐な花ヲつけ、秋にはグミのような形をした真っ赤な実を付けるという。丹波篠山での自生の木はまだ見たことはないが、また一つ物知りになったような気がした。


 YouTubeに、北原謙二が3年間の闘病から復活してテレビに出た頃の動画がある。昼のテレビ番組らしく、時刻がスーパーで出ている。『ふるさとの話をしよう』だ。2014年に投稿されているが、1995年頃のことらしい。歌の途中で、夕日の丘に魚をぶら下げた魚屋修行中?の若者の絵と共に、トンボ眼鏡に髭モジャのおじさんが写るのである。
 「このおじさんは誰なんだろうか?」と、ずっと気になっていた。でも探しようがない。昨年の暮れ、動画のコメントを丹念に見ていたら、「水島」という名前が一つのコメントにだけ書かれていた。
 これを頼りに画像検索を掛けたら、そっくりの人にヒットした。『ドカベン』を書いた漫画家の水島新司という人だった。北原謙二とどういうご縁があったのかは勿論判らない。が、顔がアップになった時に歌を口ずさんでいた。また一つ物知りになったが、先日亡くなられたというニュースがあった。


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