迷信・・・・
私:婆ちゃん! 他人に着物着せる時は、どうも反対になってしまうなー
婆:いいえ ご院さん。死んだら左前に着せるの知っとってやないんですか?
私: れ、れ、れー!
意地悪根性がムクムクと湧き出て、
私: あのなー、何で死んだら左前に着せるか言う根拠を婆ちゃん知っとるか?
婆: そんなん知りまへん。昔からそうしてました。
私: 昔から言うて、いつの昔からや?
婆: そらずーっと昔からですわ。
私: あのなー、左前に着せる言うのはな、人が死ぬことは有り得て欲しくないということから、普段していること反対のことするいうて、左前に着せるだけや。
婆: せやったら、それでええやないですか。
私: 逆さ屏風にするのもそやでー。
婆: そうでんなー
私: せやけどな、そないしたらどうなるちゅうねん?
婆: どうもなりまへんなー。死んだ者が生き返るわけやないし。
私: そやろ! よー考えてみ。せんでも良いことして、せんならんことはせんのが人間や。そないなものを迷信言うんやで。
婆: 迷信信じたらあきまへんか、?
私: あかん! あかん! 迷信は迷うとるんやんら、そんなん信じたらあかん!
幸せはどこから
婆: ご院さん! このあいだ、孫の名前を役場に届けに言ったら、この字はあかん言うて受付てくれよりまへんのや!
私: 阿呆いう名前にでもしたんか?
婆: いーえ。姓名判断で付けてもろたら、画数が多いとか言うて、一画省略した字を使いましてん。ほとんど変わらんのに、役場て堅いいうかえげつないでっせ!
私: そらあかんわ。
婆: 何んででんねん?
私: だいたい、子供の幸せを願うて名前を付けるのは親の責任や。その名を占いみたいなもんで付けるとは何事や! 親の責任逃れもえーかげんにせー!
婆: そないにきつー言われても・・・・
私: そんな寸足らずの字付けられた子こそ一生よい迷惑や。今はコンピュータやワープロの時代。無い字付けられてはたまったもんやない!
婆: そらまーそうやけど
私: 大人になって結婚して名字がかわったとしたら、それこそ画数も変わってくるぞ?
婆: そーでんなー
私: 人間の幸せは名前や画数で左右されるもんやない。三つ子の魂百まで 言うけどな、小さい時のお親の教育と本人の幸せになりたいという努力が肝心やで。
婆: そーでんなー
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