広島・長崎 2006年版


世の中、平和であれかしと

 今年も雲一つない真っ青な青空の朝がやってきました。61年前のこの日もきっとそうだったのですね。
 時計を見ながら、そろそろB29がやって来る頃だねぇ と仲間と話していました。


 戦争のことをすっかり知らない戦後っ子ばかりですが、原爆症が解決したわけではありません。軍国主義がなくなったわけではありません。

 今も原爆症に悩む多くの方がいらっしゃる一方、一部では当時の軍国主義に思いをはせる方もおられます。

 しかし、昭和に入ってからの歴史を振り返りますと、決して本当に幸せな時代であったかというと、決してそうではなかったのですね。
 耐乏生活  勤労動員  金融不安  国家総動員  一億玉砕  大政翼賛  国民服
 愛国婦人会  学徒動員  金属供出  石油の一滴血の一滴 
 etc etc

 昔の戦争の犠牲者は軍人だけでしたが、兵器が進歩するにつれて、犠牲者は一般国民に広がっていきました。今や兵士よりも一般人の犠牲の方がはるかに多いのです。

 私の村の上は、どうやら航空路の交叉点らしく、民間機が飛んでいます。しかし、時には自衛隊のヘリコプターが編隊を組んで飛んでいく時があります。ドッ ドッ ドッ ドッ と爆音を響かせながらやってきますと、ベトナム戦争の映画の一シーンを思い出します。ヘリコプターも民間機と軍用機では爆音の不気味さが違うのですね。

 イラクやレバノンの状況を見るにつけ、人が人を殺していくことの悲惨さは想像を絶するものがあります。

 私には、せめて追悼の意味を込めて、釣鐘を撞くことしか出来ません。
 世の中平和であれかし と念じるのが仏教の根本かも知れません。
 1ケ寺でも、広島・長崎に思いを寄せて釣鐘の音を発していただければと思うのですが・・・。

そんな中、友人が丹誠込めた朝顔の写真を送って来てくれました。いのちの息吹を感じます。

     撮影 広瀬泰雄さん


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